ジャンルレスであるのはなぜ

漫画は世界中の作家によって描かれてますが、日本漫画にはその中でも際立った特徴があります。それはジャンルレスであるということです。外国に見られる漫画はアメリカンコミックに代表されるようなヒーローものや、新聞の挿絵に使用されるような漫画が多く見られますが、日本漫画のジャンルは非常に多岐に亘っています。日本漫画がジャンルレスであるのには、多くの作家によって新しいジャンルが開発されていったからです。漫画雑誌は戦後に多くのものが発行されていきましたが、その中でも週刊の少年漫画誌が発売されるようになっていったことが、日本漫画のジャンルの多様化に大きく貢献しています。日本で初めて発売された週刊少年漫画誌は小学館の週刊少年サンデーと、講談社の週刊少年サンデーですが、そのような漫画のみを専門に掲載する週刊誌が登場したことによって、より多くの漫画作家が日本に誕生するようになりました。その後、集英社の週刊少年ジャンプや秋田書店の週刊少年チャンピオンなど同様の漫画少年週刊誌が誕生すると、ますます漫画家の数は増大していきました。そのような漫画雑誌と漫画作家の数の増大が、日本漫画にそれまでなかったジャンルをもたらす土壌となっていきました。例えばスポーツを題材とする漫画では、野球を題材にする漫画は週刊誌の登場以前からありましたが、その後ジャンルの充実を図るためにさまざまなスポーツが漫画の題材となっていきました。そして漫画雑誌は少年向けのものだけではなく、少女向けの漫画雑誌なども販売されていったことが、さらに日本漫画のジャンルの多様化をもたらすことになります。そして日本漫画のジャンルレス化に決定的な影響をもたらしたのは、大人向けの漫画雑誌が創刊されていったことです。このジャンルの草分けは小学館のビックコミックですが、それ以降も同様の大人をターゲットにした漫画雑誌が発売されていったことが日本漫画のジャンルをより幅広いものにしていきました。